こんにちは。クリック(@click_hplabo)です。
ホームページを作るときに最初に悩むのが「ドメイン名どうするの?」ってことですよね。
種類が多すぎるし、希望の文字が既に取られていたりして、.comや.net、.jp以外で取っても大丈夫なの?というのも悩みどころ。
これまで200個以上のドメインを取得してきた私がいつもやっているドメイン名を決める時のルールがこちら。
- サイトに合うドメインの種類(末尾の文字)を選ぶ
- 良いドメインの4原則を守る
それぞれこのページで詳しく解説していますので、できれば実際にドメインを検索しながら読み進めていただき、少しでも早く希望のドメインを取得してしまいましょう!
もくじ
サイトに合うドメインの種類を選ぶ
.comや.net、.jpのようなドメインの後ろにくっついている文字のことをトップレベルドメイン(TLD)といいます。
コンピューターはドメインを右側から読むので、「一番最初に読む」という意味でトップレベルと呼ばれます。
ムームードメインなどのドメイン取得サービスでドメインを探してみると、「.com」「.co.jp」などの有名なものから「.co」「.blue」などの見慣れないものまでが出てきます。
このトップレベルドメイン、大きく分野別のドメインと国別のドメインに分かれていて、それぞれ役割や取得できる要件が決められています。
- 世界で最も取得者の多い.com
- 日本に住所をもつ人が取得できる.jp
- 日本の法人のみ取得可能な.co.jp
- 種類が豊富.co, .uk, .tvなどの国名ドメイン
- .cafe, .clinic, .tokyoなど意味がわかりやすい新ドメイン
サイトやビジネスの印象がトップレベルドメインの種類で変わってしまうこともありますので、自分がやる事業のイメージに合ったドメインを選ぶようにしましょう。
よく使われる有名ドメイン一覧
トップレベルドメインの種類は年々増えていて、今や1,000種類以上あります。
よほどの上級者でない限り全部を知る必要はありませんので、一般的に使われている有名ドメインだけをご紹介します。
ドメインの種類 | どんな意味? | |
---|---|---|
分野別のドメイン |
.com | 商業組織用。知名度抜群でどんな国のどんなビジネスにも使える。 |
.net | (元々は)ネットワーク用。ネットサービスや.comが空いていないときに使われることが多い。 | |
.org | 非営利組織用。NPOやNGOなどお金を取らない組織に使われる。(実は誰でも取れる) | |
.info | 分野の制限なし。情報サイトに使いやすい。 | |
.biz | ビジネス用。企業向けビジネスに使いやすい。 | |
.mobi | モバイル関係用。モバイル用サービスに使いやすい。 | |
.asia | アジア太平洋地域の企業や個人用。グローバル企業感が出る。 | |
.xxx | アダルト業界用。 | |
日本向けの国別ドメイン | .jp | 日本国内に住所をもつ企業か個人のためのドメイン。 |
.co.jp | 日本国内で登記されている企業のためのドメイン。 | |
.or.jp | 日本国内で登記されている民間の非営利法人のためのドメイン。 | |
.ne.jp | 日本国内のネットワークサービスを行っている企業か個人のためのドメイン。 | |
.go.jp | 省庁や国立の研究所、財団法人や農協など政府機関のためのドメイン。 | |
.ac.jp | 教育機関および学校法人のためのドメイン。 |
トップレベルドメインを見れば、それがどの国のサイトなのか、企業がやっているサイトなのか、商業サイトなのか、非営利サイトなのか、というイメージが大まかに伝わります。
まずは.comか.jpで取れるか調べる
特にこだわりがないのであれば、日本国内でビジネスをやるなら、.comか.jpを取りましょう。.jpの方が維持費は高めですが、日本に住所を持つ人しか取得できないので信頼度が高いドメインです。
日本国内だけで事業をする可能性が高いなら、欲しい文字列で.comが取れなかったときに、次におすすめなのが.jpです。
.jpは.comの国内版だと思ってください。個人でも法人でも、商用でも非商用でも、どんなサイトにでも使えます。有名サイトにも多く使われているので、日本人への知名度も高く、ドメインを見て怪しまれることはまずありません。安心して使いましょう。
ネットサービスやブログなら.netもアリ
事業がネットサービス、もしくは国外にも展開する可能性がある場合は.netもおすすめです。歴史も知名度もあり、維持費も安いというメリットがあります。
.netは.comよりも商業色が薄く、情報系サイトに合うのでブログのドメインにもよく使われています。
会社のドメインなら.co.jp
維持費は高くなりますが、会社の名前とビジネスの名前が一致しているなら.co.jpで取るのがおすすめです。.jpは同じ企業がいくつも取得できますが、.co.jpは1企業につき1つしか取得できません。
どんなサイトでも汎用的に使える.jpに対して、日本で法人登記をしていることが登録条件の.co.jpや、学校法人だけが登録できる.ac.jpなどは「属性型JPドメイン」と呼ばれます。
どんな属性の組織かということもドメインからわかりますので、属性型JPドメインは信頼度が高いことことが特徴です。
希望の文字が取りやすい新ドメイン
最近では、サイトの内容を伝えやすいトップレベルドメインが続々と出てきています。
新しいドメインは希望の文字で取りやすく、意味を伝えやすいことが最大のメリットです。
ドメインの種類 | おすすめの業種やサイト |
---|---|
.shop | ネットショップやお店のサイト |
.blog | ブログ |
.app | アプリのドメインや紹介サイト |
.design | デザイナーや制作会社のサイト |
.photo | カメラマンのポートフォリオサイト |
.cafe | カフェのサイト |
.studio | ヨガスタジオ、写真館など |
.tv | メディア関係や動画サイト |
.tax | 税理士のサイト |
.dental | 歯科医院のサイト |
.clinic | クリニックのサイト |
.tokyo | 東京エリアのサイト |
.tech | ITや技術関連サイト |
新しいドメインを使うと、ドメインを短くできる可能性があります。
例えばあなたが「カンガルーカフェ」を経営している場合、kangaroo-cafe.comをkangaroo.cafeに短縮できます。
ここに載せている以外にもたくさんの種類がありますので、自分の事業を表すトップレベルドメインが見つかれば積極的に活用してみてください。
良いドメインの4原則を守る
良いドメインには4つの原則があります。
- 短い
- 読みやすい
- 事業をあらわす
- 競合と間違われない
1. 短い
ドメイン名において短いことは正義です。
ドメイン名をアドレスバーに打ち込む機会は少なくなりましたが、それでも直接URLを入力してホームページにアクセスしてくれる人もまだ存在します。ホームページに直接訪問する人が多いと、SEOにもプラスです。
意外と見落としがちなのが、ホームページを運営していると自分自身が自社のドメインやメールアドレスを入力したり書いたりする機会がよくあることです。
例えばこんな長いメールアドレスを入力することを考えるだけで嫌になりますよね・・・
tanaka@my-special-long-lovely-domain.com
これは極端な例ですが、短い方がいいに決まっています。名刺に書くときもこちらの方がサマになります。
tanaka@domain.com
2. 読みやすい
いくらドメインが短くても読むことができないと、お客さんがドメインとあなたのビジネスを結びつけることは難しくなります。
faewq.com
これは短いですが、悪いドメインの例です。意味も読み方もわかりません。
「SONY」は初めて見る人は意味がわからないかもしれませんが、読むことはできますよね。造語をドメイン名にする場合は、読んだときの音が会社やサービスの名前と一致するか気にした方が良いです。
もし海外で事業を展開したり、外国の人にもサービスを提供する可能性がある場合は、最低限、英語で読まれたときの音を確認しておきましょう。
以下のサイトではドメイン名を入力して再生すると、英語で読まれたときの音を確認できます。ぜひご活用ください。
weblio翻訳
https://translate.weblio.jp/
3. 事業をあらわす
当たり前に聞こえますが、ドメインは会社やサイトの名前を表している必要があります。
サイト名が「花子の日記」なのに、ドメイン名が「my-diary.net」なのはあまり良くありません。「hanako-diary.net」の方がわかりやすいですね。
ドメイン名とサイト名がずれていると、検索時にそのサイトをクリックして大丈夫なのか検索ユーザーを迷わせてしまうことになります。
検索結果に表示されたサイトがどれくらいクリックされるかというのは、クリック・スルー・レート(CTR)といって、検索エンジンがどのサイトを上位表示させるかを判断するための指標の一つです。
ブランディングはもちろん、SEOを考えてもドメイン名はなるべくサイト名に寄せる方が無難です。
4. 競合と間違われない
これはドメインというよりも新しくサイト名を考えるときに起こりがちですが、SEOキーワードを入れることを意識しすぎると、競合と区別がつかなくなることがあります。
私が過去に運営していたネットショップでは、競合他社で購入したお客さんが間違えてうちの店に連絡をしてくることが年に数回はありました。
消費者はそこまで熱心にサイト名を見ていません。扱う商品が似ていて、サイト名(ドメイン名)も似ていると、検索結果の画面でどれが自分が探しているサイトなのかわかりづらくなります。
サイト名で指名検索されるというのはSEOのゴールの一つですが、名前が競合と似通っていると、Googleとしても検索ユーザーがどのサイトを指名検索しているかの判断がつきづらくなります。
サイト名を決めるときは、名前が似た競合がすでに存在していないかどうか、必ずリサーチするようにしましょう。
ドメイン名に使える文字と記号
ドメイン名に使える文字と記号、文字数には決まりがあります。
使える文字 | 使える記号 | 文字数 |
---|---|---|
半角英数字 (A~Z、0~9) | 半角のハイフン「-」 | 3文字以上63文字以下 |
ドメイン名にドット「.」やアンダーバー「_」、スラッシュ「/」、空白「 」は使えません。これらはコンピュータがドメインを読み取るときに、特別な意味を持つ記号だからです。
数字を使うのはなるべく避ける
サーティワンアイスクリーム(31ice.co.jp)、タイムズ24(times24.co.jp)、センチュリー21(century21.jp)のように、社名やサービス名に数字が入っているのでなければ、ドメインに数字を使うことはなるべく避けましょう。
数字が入っているドメインは迷惑メールや偽サイトなどのスパム行為に利用されることが多いため、中には不信感を持っている人もいます。
数字を使ったドメインが駄目なわけでは全然ありませんが、意味のない数字をドメインに入れることはやめましょう。
日本語ドメインはデメリットだらけ
ドメインには「日本語ドメイン名.jp」のように日本語で取得できるものがあります。
「nihongodomainmei.jp」と書くよりも、「日本語ドメイン名.jp」と書かれていた方が日本人にはパッと見でわかりやすいのが利点です。
ただし、日本語ドメインはそのままではインターネットの世界で使えないので、コンピューター内部ではピュニコード(Punycode)という英数字の文字列に変換して使われます。
SNSでWebページをシェアされるときのURLは「xn--eckwd4c7c777u7mwo4bc84j.jp」の方が表示されます。こんな意味不明なURLが流れてきたらちょっと怪しいですよね。
また、日本語ドメインはメールアドレスには使えないのもデメリットです。
一時期SEO効果が高いということで流行ったのですが、日本語ドメインにはデメリットがたくさんあります。よほどの理由がない限り利用しないようにしましょう。
ハイフンの使いどころ
世界的に見ると、ハイフンが入っているドメインは人気がありません。
とはいえ、グローバルなサービスを作ろうとしたり、ドメインを転売するつもりなのでなければ、ハイフンを使うメリットは大いにあります。
例えば、ドメイン取得サービス大手のムームードメインはドメイン名にハイフンを使っています。
希望のドメインが既に他人に取られてしまっていた場合に、ハイフンで単語を区切ると取りやすくなります。ハイフンがある方が単純に読みやすい場合も多いです。
ハイフンを入れるなら、
- ハイフンを入れると読みやすくなる
- 世界を相手に戦うビジネスではない
- 使うとしてもハイフンは1つまで
を意識して使いましょう。
社名ドメインを取るための工夫
会社名を表す文字がすでに取られているケースは多いです。その場合はちょっと工夫が必要です。
会社を意味する英語表記を社名のおしりにハイフン付きで追加すると、希望の文字で取得できる場合があります。社名が「田中」の場合のドメイン例を載せておきます。
- tanaka-co.jp(会社全般)
- tanaka-ltd.jp(有限責任会社)
- tanaka-inc.jp(株式会社)
- tanaka-corp.jp(株式会社)
- tanaka-kk.jp(株式会社)
最後に大事なことを伝えます
希望の文字が空いていたらどんなサイトにも合う.comか.jp。企業で予算に余裕があるなら.co.jpがおすすめです。事業内容にぴったりな新ドメインがあったら積極的に利用しましょう。
最近では、LINE(line.me)、BASE(thebase.in)、note(note.mu ※2019年にnote.comへドメイン変更)など、.comや.net以外のドメインで大成功する事例も増えてきています。
良いドメインをとることよりも、人に必要とされる事業を作ることの方が100倍大事です。
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最後になりましたが、一番大事なことを伝えますね。
制作会社に丸投げ、ダメ。絶対。
ドメインはあなたのビジネス資産です。契約内容によっては、ドメインの所有者が制作会社名義で、あなたは制作会社からドメインを借りているだけという場合があります。
保守契約を解約するときに、ドメインが人質に取られていることに気づくのは最悪です。無用なトラブルを避けるため、ドメインだけは自分名義のアカウントで取得しましょう。